カトリック笹丘教会と聖アウグスチノ会修道院の計画である。開かれた教会として誰でも自由に訪れることができるように、深い軒下空間が両手を広げたように人々を迎えいれる。聖堂空間は、中心シンボルを既存教会に設置されていたものと同じイエス像とした。このイエス像を聖堂内陣後方の正面壁を湾曲させ十字架の場所をつくり、床から十字架を立て、その上方に天窓をつくることで、自然に気持ちが天にむかう。さらに、マリアの慈しみをイメージしたステンドグラスが後方から信徒全体を包み込む。小聖堂は大きな典礼の時には木格子のスクリーンが壁内に引き込まれて主聖堂と一体となる。この青のイメージを建物全体にも重ね、外壁は表情のある深い青でしつらえている。 これまで親しまれてきた教会及び幼稚園アプローチを継承し、教会坂と呼ばれる前面道路にさしかかると広場の白い塔が見えるように塔を配置している。 |