この地に教会が建設されて50年がたち、建物老朽化にともなう建替え計画である。閑静な住宅街の中にありながら、存在を主張しすぎないよう庇の高さを抑え教会のボリュームを和らげた。中庭空間は、親しみやすく住宅地の中にある誰もが集えるポケットパークとなる場の創出を目指した。内部空間は、南東に向けた高窓から聖堂にステンドグラス越しに陽の光が射し込み、主日のミサの時間には内陣に豊かな光が降り注ぐ聖堂空間をイメージした。また、限られたボリュームに平面的な奥行き感を与えるため、内陣北側の広場を緑化し外の内陣としてしつらえた。格子越しに北側の安定した光環境の緑を取り込むことで、聖堂に豊かな拡がりを感じられる空間を創ることを目指した。 |